軌跡と奇蹟

2000年 き・せ・きはここから始まった

コンビニも信号機もない丹波山奥、丘の上にある小さなお店。

 

原点は2000年、大阪から脱サラして丹波篠山での農業への挑戦から始まった。給料は良かったが辞めたかった。誰にも支配されず自分の力で生きてみたかった。周囲から大反対されても若気の至りは止まらない。そして地獄の10年の始まり。

新参者に農地は貸してくれない、野菜がうまく作れない、安定した売り先が見つからない、何にもいいこと無かった。

やっと見つけた売り先でも担当者からはめんどくさい存在らしく厳しすぎる対応に心は折れた。どんどん膨らむ膨大な借金、チンゲン菜畑の真ん中で人目を忍んで大泣きした日を忘れない。

 

それでも「石の上に10年」命を削り野菜作りに没頭した。そして掟破りな自分流の栽培法にも一条の光が見えて来る。

 

噂を聞いてテレビ局がやって来た。みのもんたさんの番組で全国放映された。そのチャンスは多数の販売先との提携に繋がった。まさに運気は根気なり。

 

そして今。2万平米(甲子園のグランドの1.5倍)の農地を取得。農園は標高250m、水別れ近くの大自然で昼夜の寒暖差が激しくおいしい米と野菜が育つ好条件。有機的な栽培法は長い年月を経て土作りも仕上がった。他の畑とは一線を画す真っ黒な土になりミミズもわんさか。モグラや害虫で野菜作りは大変ながらも味わいは超一級品になってきた。農業は土作り、土なくしては語れない、歴史が野菜の味を担う。真似なんて出来ないから。

 

お米は千華のためだけに。有機肥料100%、殺虫剤なんて使わない超疎植の自然栽培。収量なんてどうでもいい、究極のお米を求めて。

 

ひとつひとつ心を込めて握るおにぎりは、極こだわりの塩と明石の海苔で包む塩にぎり。 このおにぎりが食べたくてわざわざ足を運びたくなるお店、それが私たちの究極のコンセプト。

 

現在、『おにぎり会員』様は何と9000組会員を突破。

そして、とんでもなくご遠方のお客様の多い事に心より感謝!